牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

筋萎縮性側索硬化症

仕事が終って自分の携帯電話をチェックすると珍しく着信記録がある。
着信記録を見て何の電話であるかはすぐ判った。電話をするとF山さんの奥さんが出た。
2005年に筋萎縮性側索硬化症を発症していた御主人が亡くなった連絡だった。
「この間は会いに来てくれてありがとう‥」と言われる‥

F山さんに初めて会ったのは20年程前ペンションと言う名の洋風民宿が流行り始めた頃で、スキーを使って雪山を滑り登るスポーツ“UPSKI”の合宿でやはり故人のT松さんと他何人かと白馬乗鞍岳に来た時に泊まったのがF山さんのペンションシェルパだった。

ハンドメイドの2階建てのカナディアンシーダーハウスで、あまり細かいトコは覚えていないのだけど、当時最先端?のSt.GIGA(セントギガ)という衛星放送によるデジタルラジオ放送を聴いた事を思い出す。
なんでこんな田舎に最先端放送が‥って、ペンションと言う異次元空間にビックリしたもの‥
(衛星放送なのだから何処でも受信可能なのは当たり前だが‥)

2000年に長野県北部の村にいわゆるIターン転職でやって来た僕が小谷村のクライミングクラブに参加した時にクラブを主宰していたF山さんに再会‥。

以後、パソコンから山菜や山葡萄採りの猟場まで色々御教授戴いた‥。
冬はペンションの洗い場の手伝いをして、リフト券を貰ったり賄い食を戴いたり‥奥様にも可愛がって?頂く‥
助役サマと出会ってからチョッと足が遠のいていたかも知れないけど‥ 
でも、ちゃっかり二人で割引リフト券を貰いに行ったり‥ 
そうそうココ何年かは加工用にリンゴをF山さんの替りに貰いに行ったり‥

そんなF山サンが腕が痛いと言っていたのは5年程前‥病名は筋萎縮性側索硬化症との事‥
自宅で療養したいた頃からみるみる身体が萎縮して行ってしまった。それでも足の指でパソコンを扱いペンションのHPの更新をしていたようだ。

その後、自力で呼吸が困難になり旧池田町のJA系の安曇野総合病院に入院した。
昨年末に加工用リンゴを長野市豊野の農家から小谷村に運んだ帰りに久しぶりにお見舞いに行く。

ナースセンターで病室を聴き部屋に入ると、小さくなってしまったF山さんが眠っていた。
人工呼吸器が口元を覆っている。
そのうち目を覚まして僕に気が付いた。近況を報告する。
水で唇を湿らせて欲しいと言うのでコップの水を歯ブラシで湿らせてあげる。しゃべるにも唇がガサガサに乾燥していてチョッと辛そう‥。

ベットでは氏の生命線でもあるパソコンがベットに横になったまま閲覧出来るよう固定されている。
操作は頬のにスイッチを貼り付けてあり頬の筋肉の緊縮で操作している様子‥
「なんでこんな病気に罹っちゃたのかなぁ」と言う氏に返す言葉が見付からなかった‥
そんな所在なさげになってしまった僕に「明日も仕事だろう‥これから長野市まで帰らなきゃ‥」と促がされる。そのまま挨拶して帰宅したのが最後となってしった‥。

奥さんによると2月の中旬に亡くなっていたとの事だけど、やっと落ち着いたので連絡をしたとの事‥
故人の希望で特に葬儀等は行わな買ったとの事‥

【ペンションシェルパのHPから転載】
イメージ 1   御冥福をお祈りします









【参考資料】 筋萎縮性側索硬化症 通称“ALS”年間に5万人に1人の確率で発症している。なぜか紀伊半島に発症例が多いという‥
ペンションシェルパ お世話になりました
セント・ギガ(St.GIGA) 衛星デジタルラジオ(現在は停止中)
『羊をめぐる冒険』(フェルト編) 奥さまは羊毛手芸の師匠‥
リンゴ収穫これからもお手伝いに行きます