牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

『猫つぐら』聖地巡礼?“秋山郷”

 帝国書院の地図帳を穴が開く程眺めていた僕にとって、秋山郷新潟県経由で長野県の栄村に入り直す不思議な地区であることは判っていたし‥。山登りや温泉がが好きだったりしたんで何度も車で行ったコトはあったけど、アノ地震以来ははじめてかな?
 助役サマが“猫つぐら”教室に長野市内で通い始めたので、ホンモノ?を見に行こうっ!って早春の秋山郷に向かってみたよ‥。

秋山郷(あきやまごう)は、新潟県中魚沼郡津南町と長野県下水内郡栄村とにまたがる中津川沿いの地域の名称。東を苗場山、西を鳥甲山に挟まれた山間地域で、日本の秘境100選の1つである。新潟県側に8つ、長野県側に5つの集落がある。

どうも近年は『秋山郷』ってブランド化しているのかな?地区の入口の津南町でも離れた栄村でも秋山郷を名乗って土産物に記入しているフシがあるね‥

まずは、栄村の道の駅で腹ごしらえ‥。山菜天ぷらとかで小腹を満たす‥

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ついでに土産物店にて『栄村つぐら振興会』の承認タッグ(絵馬)のある猫つぐらを発見っ!いいお値段!

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店の外にはアウトレットものの「練習生が作ったもの」?ってコトでそれでも¥14K程で販売‥
どうやら入口の横の立ち上がりがフニャフニャで、全体的にも編みが緩いと‥助役サマ談‥

現地に行けばもっとホンモノが見れるかな?って一旦新潟県津南町に入ってから中津川の河岸段丘を眺めながら秋山郷に向かう‥

なんで、新潟県からしか入れないのに長野県にしがみ付いているのかな?平成の大合併って時には最西端の山口村が馬篭宿って観光地を抱えながらも岐阜県中津川市越県合併してしまったし‥。ボクが昔居た小谷村でも最北の大網集落は新潟県糸魚川市しかアプローチ出来なかったし‥
「数多(あまた)の水源を有する長野県」だもんで県境全てが山の稜線って訳でもないからせうが無いかもね‥

中津川の河岸段丘地形を通過し、谷が狭くなった辺りの『見玉(みだま)』集落の土産物店「わらび」で目薬の木のお茶を頂きながら個人蔵の民具資料館を見せて貰いいろいろ話を伺う。
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ココで販売されている“猫つぐら”は津南町在の猫つぐら作家さんが作っているそうで、チョッと頂部のスタイルが違うみたい‥。店の姐さんのハナシでは津南でも製造元は一人しかいないとのコト‥。
もっと、核心部に行けば実演販売をしているトコとかあるかもねっ!

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津南町の逆巻温泉に向かう枝道で“猿飛橋”を渡ると民芸品『したみちや』があったけど、主人不在で残念‥。店先にカタクリの花が沢山咲いていましたヨ。

結東(けっとう)とか前倉集落を通過して中津川を対岸に渡ると『平家茶屋』って昔からやっている食堂兼土産物屋がある。薪ストーブの香りが辺りを漂って身持ちが良い。
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昼食を摂るにはチョッと早いかな?って物色し、店の裏で女将がコゴミの日干しを捏ねているのを見学‥
店裏の沢には美味しそうな葉山葵の集落がビッシリ‥。じゅるるるるる‥

昔は木工に興味があったので、山源木工のトチ大径木の座卓なんかを眺めたモノだけど、十数年ぶりに来たらチョッと店の感じが変わっていたかな?山菜天ぷらそば(¥1,080)食べようかなぁ?って思ったけど、店内がなんだかニス臭くて食欲が無くなってしまったよ‥。山源は長野県の秋山郷かと思っていたけど、この辺りまで津南町みたい。山源でも猫つぐら売っていたけど、助役サマはあんまり気に入らなかったみたい。御主人が熱心に説明してくれたけど、辞退して店を出ました‥

しっかし5月の大型連休と言えども昼飯を食べるトコさえ事欠いてしまう‥。まさに秘境かな?
秋山郷の総合案内所『とねんぼ』に寄って昼ごはんを食べれるトコを聞いてみる。
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『とねんぼ』とは方言で「物と物とが纏まる」の意。『ねんぼ』だけだと「うんこ」のコトらしい。
施設の女性に色々教えて貰う。なんとも優しい女性でした。

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まずは日帰り温泉施設『小赤沢温泉楽養館』でキノコうどん&蕎麦を食べる‥¥800高い‥
苗場山を登って来たのか登山帰りらしい爺婆がビールで乾杯している。旨そうっ!みんな飲んでるけど、ドライバー居ないの??食後に僕らも入浴です。含鉄NaCa塩化物強塩泉ってコト‥ボコボコ湧出して酸化した湯が茶褐色になっていますな‥いい感じです‥

入浴後に秋山郷保存民家に寄ってみます。
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見学メンバーは先程の温泉の食堂と湯船で一緒だった人達‥。順路の様ですな‥。軒先ではニホンミツバチみたいな小型の蜂が分蜂なのかブンブン飛んで固まってますな‥。

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留守番の姐さんが囲炉裏の火を焚いて来訪者をもてなしてくれます。せっかく湯上りなんだけど、全身が煙臭くなりましたよ‥。囲炉裏に長火鉢‥。素敵です。

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に小型の炬燵‥。ウチもコノ小型のコタツやぐらを数個高山村の温泉宿から貰って来て猫の休憩所にしているぞ‥
人間の赤ん坊用のつぐらもあります。ガッチリ編んでありますな。姐さんは長野市から嫁いできたとのコトでイロイロ話を伺いました。猫つぐらの編手さんはほとんど居ないってハナシで、昔はやったけど大変だからもうやらないとのコト‥
6年前の3月12日早朝の地震のハナシも伺いました。この保存民家とかは柱と梁が太くて問題なかったみたいだけど、栄村でも他の地区は大変だったみたい‥

さて、もう一軒『秋山郷民俗資料館』にも向ってみます
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看板とかナニも無いので近くのヒトに何度か訊いて近寄りました。

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案の定開店休業状態の様だったけど、助役サマが頼んだら見せて貰えることに‥。

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特に休業状態なら「来てくれただけでありがたい‥。入場料なんて要らないよっ」って言われるかと思っていたけど‥チャンと入場料を2人分徴収されてしまいました‥(^_-)
御主人の御父様(故人)は捏ね鉢職人だったそうで作りかけの鉢が沢山残されています。

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『栄村猫つぐら振興会』結集以前のつぐらなんでタッグはありませんな‥。年代物もあります。

御主人は油彩画の名手で資料館2Fのスペースを案内して貰いイロイロ話を伺う。
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お父上は猟師でなかったとのコトで、熊肉は猟師の家庭にしか配られず、食べたコトがなくて冬は肉が食べられなかった‥とか、食べ物のハナシかな?階下ではお婆サマがお茶を振る舞ってくれて軒先で採取した葉山葵のお浸しを食べさせて下さいました。「昔は猫つぐら作ったんですか?」って聞いているんだけど、どうも意味が通じず。お客が多かった良き昭和の時代のハナシを沢山聞きました‥。

日帰りだったけど、沢山の人とお話で来てクタクタで居眠りしながら長野まで頑張って帰りました。
助役サマは総合的に判断して津南の土産物屋の猫つぐらを見本として購入していました‥。

ホントは志賀高原経由で帰ろうと思っていたけど、五月じゃまだまだ除雪が出来なくて来た道帰るしかないみたいですな‥

帰宅後さっそく愛猫達を招き入れました‥
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その日はすぐ入ってくれましたが、その後はあんまり入っていないみたい‥。
爪とぎで破壊されるより、まぁいいけど‥

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【資料】
ねこつぐら名人 『栄村つぐら振興会』のほぼ唯一の猫つぐら名人の藤木金寿さんは栄村在だけど残念ながら秋山郷在ではないみたい‥
関川村猫ちぐらの会 新潟県関川村に古くから伝わる民芸工芸品の猫ちぐらのご紹介です。
橘工芸「猫つぐら本舗」は(株)橘工芸が運営する、新潟の伝統民芸品「ねこつぐら」専売サイトみたい。やっぱり現地で購入して欲しいよねぇ~
【追記】
秋山郷で売れ捲っている!』とか『6年待ち!』とかキャッチィ~な見出しのサイトが現われますが、なんだろうね‥。売れ捲ってません‥。6年待っていたら、製作者が居なくなっているかもです‥。
なんとテキトーなサイトが多いものか‥。トホホ‥