牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

川中島の堰(せぎ)めぐり

先週の日曜日、かねてから気になっていた長野市川中島の堰“せぎ”(用水路)を部分的に踏破した。
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千曲川の左岸の篠ノ井小森にあるh排水所から取水口の犀川は小田切ダムを目指す‥


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ちなみにココは中堰の流末にあたる。

豪雨の時など満水になるとポンプアップして堤外(千曲川側)に排水する。
ポンプアップしないと、堤外の千曲川の水位の方が堤内の地盤高より高いと排水されないし、水門から逆流して住宅地やら田畑が冠水するのでポンプにて排水するって言うこと‥
当然ポンプの能力が足りないと流末のこの辺りから冠水する‥
ポンプの能力の算定は当然“想定内”の降雨量を元に算出し、想定外の雨量には対応しない‥

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まずは『篠ノ井中央公園』にてひと休み‥ 芝生が綺麗になった♪   その隣を流れるの中堰を遡上‥

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この街の土地区画整理は殆どされておらず、堰(用水)に沿った畦道の幅員を広げ舗装した程度‥
基本的には“軽トラ”が擦れ違うのがやっとの道で構成されている。堰を暗渠(トンネル水路)にして復員を確保しないと、まともな幅員の道路にはなれない‥。
都市計画って言う概念は、それまでにも多少のバイパスはあったものの“長野オリンピック”で多大な予算を投入するまで行われなかったのに等しく思える‥
だもんで、幹線から一歩農村部に入ると迷路の様になっており遠くの山々と堰の流れる方向で方角確認をせねばならない‥
この江戸時代に整備された堰もソレを中心に街が整備されたわけではなく、併走する道路もなく農家の住宅裏や新しく分譲された住宅地の裏を縫う様に流れている‥
こんな堰も下水道が整備されるまでは家庭の雑排水を一手に千曲川まで流す働きをしており、住宅は“堰使用料”なるものを管理事務所に徴収されている。

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小松原地区に入るとリンゴやモモの果樹園地帯に入る‥ 犀口地区で上堰と合流してこの上で再度暗渠となり東京電力の小田切ダムへ向かう‥
長野市でも明治の初期から果樹の栽培が行われた地区で、元々は田として整理された区画も今では殆どが果樹園となっている。子供の頃は『扇状地は水はけが良く果樹の栽培に適している』って習ったけど、確かに犀川扇状地なのだが冠水を設備の整った果樹園でチョッと現実は違うコトが判る‥


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田切ダムは、長野県の松本平、安曇野辺りの降水を全て集めて長野市に至る犀川にいくつか作られた東京電力のダムの最下流に位置する。
江戸時代初期に善光寺川中島の灌漑に作られたいくつかの堰の取水口に位置し、年々河床が下がり取水が困難になっていた折、東京電力が計画するダム湖から取水する様に長野県が堰管理者と東電を調整し昭和28年に発電所の水利権を取得。電力、治水、飲用水、農業用水を供給する多目的ダムとして昭和39年煮完成している。
想えば信濃川水系は上流から下流まで東京電力のダムだらけだ‥
原発を止めて水力発電に比重を傾けても、水利権既得者ってモノが沢山いてなかなか‥
当時、調整した長野県の担当者は接待漬けで、子供達は東電に就職したり‥っていい時代だったんだろうな‥
ダレがどんな権限で河川の水利権を売り払うのか‥?
やっぱり、当時の建設省で今の国土交通省なんだろうな‥


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そんな堰管理者の上中堰の取水口はダム右岸(上流から見下ろして右)のダム横にある‥


イメージ 11現在満水‥
水位が下がれば取水されない‥


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川中島には江戸時代に大きく『上・中・下』の3つの大きな堰があった訳だけど、河床の低下って流れが速くて岩盤が削られて川底が下がって取水できなくなり、上堰中堰は共同して取水していたのがそのまま東電との交渉に当たったのに対して、下堰はドウ言う訳だか対岸から“善光寺用水”と共に取水されて、左岸からはるばる“サイフォン”と言う河川の下3mを鋼管を埋設して補強のためにコンクリートで巻き立てて補強して昭和30年に完成‥。したが、コレも河床の低下で露出してきてしまい平成14年にさらに深くシールドにより掘削‥

【参考資料】 川中島平の歴史と水路(犀口三堰)開削 サイフォン工事
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下堰からの射流分水、右から下堰、鯨沢堰、小山堰            立て札があれば学習学習‥
子供の頃はこんな立て札見るのも嫌だったんだけど‥ドウ言う訳だか屋外に居ると活字に餓えてしまう

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今回は千曲川への合流地点から帰宅し易い様に下堰を辿って下る事に‥

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新幹線の高架に在来線から車両を吊り上げるクレーン           クネクネ農村部を下る
しっかし、堰沿いの農家はとにかく豪邸?というか敷地はかなり広いし屋敷林は立派だし‥
助役サマも「こんな大木のあるお屋敷住みたぁ~い♪」なんて言っているけど、誰が掃除&草刈するのか‥。水路脇でジメジメするし、だいいち農家の敷地にはナニが埋められているか判らない‥
農機具や軽トラくらい破棄する為に埋めてたり、掘削する機械があれば自分の敷地と何でも埋める‥
ん?何処かの国の新幹線と同じだね‥

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堰も下流に行くほど分流して細くなる 堰沿いには古い神社と大木が多くなかなか歴史を感じさせる

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台風15号が近づいて雲行きが怪しくなって来て家路を急ぎつつ。千曲川近くの田園地帯にたどり着く‥
分流した堰もどこぞと集まって‥やっと排水場に、ココで平時は自然流下。洪水時はポンプアップになる‥

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イメージ 22松代大橋から見た千曲川の左岸‥
雨に当たらずに無事千曲川まで到着出来た‥

【今回のルート】
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