玉川温泉中和施設

　玉川温泉の悪水と言われる強酸性の水は下流域の漁業＆農業に影響を与え続け、昭和に入ってから日本一深い田沢湖に玉川の水を引き入れて希釈する方策が採られ、最近話題の田沢湖の元固有種のクニマスをはじめ全ての生物絶滅させたと言う‥

　そんな酸性の玉川に多様な生物環境を取り戻そうと言うのが、国土交通省が推し進める中和作業‥
玉川温泉の温泉施設のすぐ下に設置されている。ので見学に行こうと思ったら‥立入禁止だった。
同じく中和作業の先輩である草津の中和施設は自由に見学出来たのに‥

遠く焼山の火口を望む橋の上から中和施設が見下ろせる。
この橋だって湯瀬グループ玉川温泉やなんだか判らない介護大手の『メデカ』と言う企業が運営する医療系湯治施設“そよ風”出来たてホヤホヤの施設で岩盤浴へのシャトルバスなんかが渡っている。
何のための橋なんだろう‥

中和施設のアップです。
草津の中和施設が石灰の水溶液を湯川に投下していたのに対して、ココでは礫状の石灰石の間を流して中和を促すと言う‥ソレも1日４０ｔだそうだ‥

下流の玉川ダムで申し込んで‥見学が可能と聞いたけど‥時間もないし役人に待たされるのもヤダし‥
パス‥
田沢湖の中和は進んでいる様だけど、今のところ住めるのは汚れた水にでも生育出来るウグイ達と言う‥
クニマスの帰還は可能なんだろうか‥？クニマスが再発見されてから帰還を急ぐようなメディア報道が多いが‥

日本の中和施設施設は大規模鉱山には付きモノですな
玉川の反対側の岩手県八幡平市の(当時)東洋一の硫黄鉱山と言われたという松尾鉱山の汚染された松川(赤川の下流)と北上川の合流点の尾鉱山閉山当時(S.47)の写真‥
今では考えられない様な光景だすな‥
【参考】
品木ダム中和施設(過去記事)
品木ダム水質管理所(国交省HP)
玉川ダム中和施設(国交省HP)
旧松尾鉱山坑廃水処理事業の概要