汚染土壌は何処へ？

築地市場の移転先のとして内定している豊洲の東京ガスのガス製造工場跡地で、土壌や地下水が鉛やヒ素、シアン、水銀などに汚染されている事が話題だ。
参考資料：毎日新聞社説

僕も去年の春から夏に「土壌汚染の除去」なる業務にしばし携わったので所感。　以下‥

指摘されている様に、サンプリングの網目が粗い。サンプル採取深度が浅い。
メッシュ内でのサンプルがに規定値に満たないとその四方は“白”となる。
アメダスデータで17kmのメッシュ内に“ポツリ”と一滴でも雫が垂れれば“降雨確率100％当確！”になるのと似ている。（デジタル化？メッシュ化？ってこういう事だ）

さて、汚染土壌は限りなく深く広範囲に天文学的な予算を割けば除去可能だ。
何処からか規定値以下の土壌を持ち込んで埋め立てればいい。
そもそも、豊洲は埋立地だし早くから開発された若洲ゴルフリンクスは土中から噴出？し続けるメタンガスへの引火の危険から完全禁煙が建前となっている。バーベキューなんてもってのほかだ。って思ったらキャンプ場があるし‥。
アノ頃（バブル期）は中央防波堤近くにゴミは搬入していたけど、今はドウなんだろう？
夢の島公園にはすり鉢状の多目的広場みたいなスペースが在るけど、「アレを山にすればどの位のゴミが捨てられたのだろう‥」って当時良く聞いたものだ^^

で、何処から持ってくるか判らない土壌より、汚染された土壌が何処に行くかには特に言及が無い。
これらの土壌は汚染物質を除去してから埋め立てる。
何処に？持ち込まれる自治体や下流域の人々はたまったモノではない。（と思う）
若しかしたら、何がしかの保障を受けており金でカタがついているのかもしれない。

僕のかかわった事例は、秋田の某鉱山に持ち込み鉱石から精錬するのと同じ要領で汚染物質を精錬？除去？する。その後、規定値以下となった土壌を広大な露天掘り鉱山の埋め立てに使用するってサイクルだった。チャンと処理されたのかな？
丁度、能代地方で幼児虐殺事件があり、運転手らと良くそんな話題を話したものだ。
13時間の下道ドライブだそうな。僕も日本海ルートは何度か走っているので様子は判った。

そうそう、土壌はダンプでなく粉塵が沿道に散らばらない様にシートで２重に包まれいた。
タイヤの溝の汚染物質が近隣に散らばらない様に、本当はタイヤの溝を洗ってから搬出しなくてはならなかった‥。けど、ん？やったかな？^^
法律通りにやるなら色々手間が掛かる。もちろん金もだ。税金以外に何処に在るんだそんな金‥。

今回跡地利用が自治体の為、税金をふんだんに使って調査が出来たが、通常の民間デベロパーはそんな面倒な事は書類を偽造してでもやらないだろう‥。
簡単だ、メッシュのサンプル位置を上手く変えればいい。土壌の入れ替えをするより、沢山のサンプルを採取して、規定値以下だけ採用すればいいって事。
汚染の除去に要する費用は原因者負担が大原則だが、倒産するか法人が抹消されていれば請求書の行き場が無くなる。この内容は昨秋にNHK19:30からの「クローズアップ現代」でも取り上げられていたし。

みんな築地経由の“食の安全”にばかり気が向いているけど、汚染物質を核廃棄物みたいに地方に押しやればいいのだろうか？砂場に猫の糞があって衛生的でないなんて言っているレベルではないし‥
困るのは土地の購入者と、近隣のヒト。どうせ埋めてあるならタッパーに入った札束の方がいいって事^^

市外地に住んでいるヒトは、しいて言えば、町工場裏の水溜りに油が浮いている所。ソコは黒だね。

田舎に土地を購入してマイホームなんか建てようとしても、田や畑から出て来る出て来る。
テレビ、冷蔵庫、軽トラ、箪笥、トラクターおおらかな時代は何でも土に埋めたものだ‥。かな？

僕が古地図やら水源やらに興味があるのも、こんな事からって訳だ。あ～あ‥┐(´-｀)┌