牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

巻機山景観保全ボランティア2016’

毎年8月の第3週末に掛けての何日かが巻機山の景観保全ボランティアの“夏の陣”ってコトになっている。東京農大の本隊は土~月とのコトだけど、一般の勤め人である僕は土日参加ですな。

 

長野からR117号でR352経由で南魚沼市に入った時は、今までにない良い天気だったけど‥
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駐車場で準備をしているウチにザァザァと本降り‥。本隊は朝5時出発と言っていたけど、僕らは2回の通り雨をやり過ごしてから出発。9時過ぎかな?それにしても駐車場は満車ですな‥さすが百名山

 

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同行のK村君はガイドや登山道整備を生業としているので、ザックや靴が乾く暇がない様だけど、ボクなんか今となっては1年に登山と言えば巻機山のみ‥だらだらと汗をかき、5合目まで1時間は良かったけど、ソコ以降大好きな井戸尾根の林層の写真やら撮りながら歩いているうちに、同行者には先に往かれととぼとぼ&ぼとぼとと足を進める。早くも下山のお客サンとか居て気が滅入りますな‥

 

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ただでさえ滑る登山道が降ったり晴れたりの天気で雨具を着ても着なくても同じ状態‥

 

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8合目からは昨年手入れした階段の確認をしながらとぼとぼ‥この時点で集合時間の12時を過ぎた‥
先行したK村君から電話が入り、既に避難小屋に到着したけど誰も居ないよ‥って。
時間になったから作業に登ったんだろうな‥

 

イメージ 30ニセ巻手前で井戸尾根から国境の山々が見渡せるトコへ‥
風が気持ちいいけど、降ったり晴れたり‥

 

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K村君が迎えに来てくれました。昔はバテ知らずだったのに、こんなにバテたの初めてですな‥はー
作業のベースにしている避難小屋は今夜は沢山のヒトが泊まる様子で荷物が満載‥

 

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さて、荷を降ろして持って来た酒類を水場に持って行って冷やして貰い、本隊との合流です。
挨拶もほどほどに即作業にかかります‥

 

今年のメインの作業は避難小屋から少し登ったトコにある通称『竜王の池』の上の池の浚渫と浚渫土の運搬と稜線の御機屋に通じる木道&木階段周りの裸地の復元ですな‥。

 

池塘の中に足を踏み入れる機会ってなかなかないので結構楽しみにしていたし‥
聞けば(知っていたけど)そもそもの景観復元の最初?1970年代末期の仕事がコノ竜王の池の復元だったとか‥
その後20年前くらいに一度浚渫したらしいけど、どうしても登山道周りの表土が流亡してしまうとのコト。

 

池塘の水はそれ程冷たくないけど、膝くらいまで潜るかな?水中にヤゴが2種類とおたまじゃくしが泳いでいたよ。膝下陸上に上がって来ると即は蚋(ぶよ)の餌食となって20カ所くらい喰われてしまう‥ひー

 

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雷も鳴り出したので早々に退散して水場からドリンクを回収。テント泊の一般客も居ます。
ボランティア関係でも避難小屋の混雑が嫌いな人はテントを張ります。

 

イメージ 14夕飯は本隊はボクの知る限り30年は食当の任にあるY井君がリードして学生さんに手伝わせます。3年ほど前までは大ボスの松本さんが仕切ってましたが、さすがにそろそろ世代交代ですな。ボクが学生の時の大ボスらより既に齢をとっているとか‥?
夜は寿司詰めの避難小屋内で親交を深めます。今年は恐ろしい鬼嫁夫婦がいて驚きました。
旦那さん言葉攻めで早死にしなければいいです‥。ちょっと目に余りました‥よ

 

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さて、夜はザァザァって雨が降っていて憂鬱だったけど、4時過ぎには2階の姐さん達が動き始め買い物袋がうるさいです。

 

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チョッと胸焼けしていたけど、朝飯にヤマザキパンを食べたらもっと悪くなったよ‥
8時前に小屋前に集合して今日の作業説明と、記念撮影です。周りの登山客さんはふぅぅ~ん‥って30年変わらぬ反応です。

 

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本日も池塘の浚渫ですな。昨日は掘り上げて雷来襲で池塘の横に浚渫したブロックを放置して来たのでまずはソノ運搬‥。ボク等は裸地に並べて行き場のない木道(栗材)の残骸で仕切りって言うか水切りって言うかを整えます。

 

アレがいいコレがいいと良い景観と言う主観をぶつけ合いながらの作業ですな。
まぁ、普段の仕事と違いボランティアなんで基本的には個人個人の自己満足が大前提ですな。

 

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泊まりだけでなく日帰りで作業に参加される人も居て、毎年来る人もチラホラ‥。頭が下がります。オジサン達も作業に多少女子が混ざっている方が張り切ってしまうのは30年来変わらないですな‥。

 

イメージ 23そんなこんなで午前中の仕事もひと段落で“竜王の池(上側)”も半分くらい水面を取り戻しました。
一気にやってもいいですが、今年は半分とのコト?

 

イメージ 24上の池には流亡した表土が堆積して水深が浅くなるとミヤマホタルイ(井草の仲間)水深15cm位より浅くなると繁茂するとのコト。上の池で表土が全て溜まるので下の池は表土の流入した気配はありませぬ。
ココで切り出したブロックを、上部の木道の両脇の裸地化した部分にグチャグチャと詰め込んでいるって結構簡単な作業ですな。リーダーのK田助教授には仕切りは半分埋設して水切りは直角‥ってコマゴマと指示がとぶ‥

 

イメージ 25この湿性植生がこのまま裸地を覆うのではなく、湿性植物の根の繊維が絡んだどじょうに付近の種子が落ちて裸地を覆って来る‥って、あくまでも自然治癒力をあてにしてでの作業ですな。上手くいくかは、この池から稜線の“御機屋”と呼ばれる地点までの急登の丸太階段周りの絶望的に流亡した裸地がボクが参加してからの30年でも確実に戻って居るので驚くもの‥。

 

平成に入ってまだまだ続く百名山ブームで登山者が絶えない巻機山だけど、毎年登っていると(途中来なかったケド)あまり変化に気付かないけど、言われればかなり裸地が無くなっている‥。
続けるコトの大切さと、こんな素敵?な作業を続ける研究室に(なんとなく)所属して良かったなー。

 

まぁ、研究室に所属していても今では植生復元関係で卒論を書く学生も居ない様だけど、同行の山岳ガイド兼登山道整備人のK村クンみたいにメソッドを他の地域にも広めて欲しいかなぁ~。

 

先立つのは地元の理解と、予算の確保なんだろうなぁー
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なんて考えながら、お昼前に皆と分かれて下山です。
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井戸尾根のヌルヌル下山がボクの体重を支える膝を襲います。
霧の井戸尾根も綺麗だけど、木洩れ日の林層も綺麗だなぁー
って写真撮っていたら、K村クンにドンドン先行されちゃったよ‥
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下山は下山でバテマシタ。大腿筋が動かない‥
トホホ‥。
駐車場の水場でゴシゴシ身体を洗って、
はぁぁ~気持ちいいー
オッサンで良かった‥

 


井戸尾根の動画が埋め込まれているんだけど、見られないパソコンもあるみたい‥残念っ!

 

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国土地理院地図電子Web
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3D表示はパソコンの処理能力にもよるんだろうな‥