『親父の小言』 朝きげんよくしろ 人には腹を立てるな 恩は遠くからかへせ 人には馬鹿にされていろ 年忌法事をしろ 家業には精を出せ 働いて儲けて使へ 人には貸してやれ 女房は早くもて |
ばくちは決して打つな 大めしは喰うな 自らに過信するな 火事は覚悟しておけ 戸締りに気をつけろ 拾はゞ届け身につけるな 何事も身分相応にしろ 泣き言は言うな 神仏はよく拝ませ 人の苦労は助けてやれ |
火は粗末にするな 風吹きに遠出するな 年寄りはいたわれ 子のいうこと云うこと八九きくな 初心は忘れるな 借りては使うな 不吉は云うべからず 難儀な人にほどこせ 義理は欠かすな 大酒は飲むな |
判事はきつく断れ 貧乏は苦にするな 水は絶やさぬようにしろ 怪我と災いは恥と思へ 小商いもの値切るな 産前産後大切にしろ 万事に気を配れ 病気は仰山にしろ 家内は笑うて暮せ 相馬藩大聖寺暁仙僧上 為一家繁栄胎之 |
【出典】
大聖寺の一家繁栄をお祈りします‥
【参考】 江戸版親父の小言