牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

下栗の里&民宿みやした

そんな南信の旅の宿に選んだのが山岳集落で名の知れる下栗集落の『民宿みやした』
【写真は遠山郷HPから拝借】
イメージ 1集落の最上部の売店“はんば亭”にて地域物産を物色して細い山道をエンジンブレーキでスルスル下りお宿を探す‥
あったあった‥って狭細路で切返して宿の駐車スペースに車を滑り込ませる‥すると裏で作業をしていた老女(※女将だった)が出てきて訝し気に言った。「予約のお客さん?」「ええっ~!?」ってボクら‥
ドウなっちゃうのぉぉ~って、女将らしき老女は『なんでこの人達ウチの駐車場に車停めているんだろう‥?』って顔をして見下ろしている‥。ボクらは特に「いらっしゃいませ、遠いトコロお疲れでしょう?」なんて言って貰おうとは思ってなかったけど、「あんた誰?」って感じでかなり下栗ならぬビックリ‥
 なんだか他の客が今週キャンセルしたのと勘違いしている風‥ってコッチで好意的に受け取ってみる、つじつまを合わせたい‥明らかにボクらの出現に困惑している
それでもいまさらこの山奥まで来て泊めてもらえないと困る‥
※中略
特に老女が誰かと相談した訳でなく‥当然ながら泊まれる事となりひと安心‥( -_-)=з
部屋を確認して、まだ明るいので気を取り直すのに集落を散策‥
イメージ 2 最初下栗集落とは赤破線範囲と思っていたけど、どうも赤線で囲まれる範囲と判明‥集落の写真は以前から見ていたけど、こっちの尾根だったとは‥。
 助役サマは、女将がぼく等の予約を覚えていない姿がアヤシイって宿に不信感を持っている様子‥。当然、予約が入ってないなら夕食の食材は用意されているのか?この山奥で何処で調達するのか‥?夕食には期待をしていいのか?って心配している‥。ボクは独りで民宿を切り盛りしている老女が痴呆症でアレコレ覚束ない姿を想像しながら、これ以上想定外の事象は起きない様に‥って念じる‥

暗くなる前に宿に戻り、ひと風呂順番に浴びて窓から暗くなる山並みをみていた。 

イメージ 13 その後、女将に呼ばれて用意された夕食の豪華さ(品数の多さ)を見て払拭?10畳ほどの食堂にテーブルが数卓あったけどお客は当然僕らだけ‥
 夕食を楽しみにしていた助役サマは皿数の多さに「疑ってゴメンネ‥女将さん‥」と聞こえない様に連呼している、かなり不安だったようだ‥
下手なホームページのスライドショーが遅っそい表示の旅館や名ばかりの安系列ホテルより食事は絶対民宿の方がいいと思っていたけど、週末利用だけど一組だけ‥って言うか予約が有効でその週末に向けて少し食材を解凍する暇か麓まで入手に行くか、山菜を少し採取しておく気がない夕方に突然の泊り客じゃ‥。いきなり会社の後輩を新築したマイホーム自慢に呑んだついでに連れてくるベタな昭和なサラリーマンの奥様より支度は出来ないモノ‥でも、腹減っていたので平らげる‥(o^-')b
 やはり宿泊者も僕らしか居ないらしく、食後は中京圏のテレビ番組を眺めながら昇天‥
※いまさら写真を見返すと特別な山の幸でもないし‥まぁいいか‥ただ、他の人の宿泊した時の夕食の写真と比べると5割ほど見劣りが‥

  翌朝は宿の軒下のツバメの飛び回る羽音とさえずりで目覚める‥
そっと障子の隙間を開けてツバメの様子を伺う‥ と、目前にせまる赤石山脈の姿に圧倒される‥やっぱりコッチは山が深いねぇ~こっちから南アの縦走路まで一日掛かるみたいだし‥
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おおっ~!ウロコ雲だしそれ程青天も続かないのかな?
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朝日が眩しぃ~!朝食まで時間があるので愚図る助役を引きずり出し再び散策‥ここのとこ数年前から『天空』って言葉がよく形容に使われるけど、ナニが最初?やっぱ宮崎アニメ?

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う~む。『天まで耕す』とは大袈裟だけど、信州の他の過疎集落と違い空き家は少ない‥。麓に現金を稼ぎに行く必要が無ければこんなトコで“晴耕雨読”な生活もいいだろう‥ かな?宿の息子さんは飯田市市役所の職員とのコトで、通っているらしけど、かなり遠いな‥支所とかカナ?特に愛想もなく居たんだ‥って感じ‥
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ここで現金を稼ぐには‥飯田市までは通勤するか誰かヒトを集めて此処に現金を落として貰うサービスを提供しなくてはならない‥。車で45分はかかると言う‥まぁ、それ程かかるとも言えないかな‥?
小学校は以前、最上部の“はんば亭”横にあったのだけど今は麓まで全てスクールバスで送り迎えらしい。子供の姿は見えないのか居ないのか‥日曜だって言うの‥

 

民宿名が“みやした”と言うのはお宮の下にあるからそんな屋号になったとの事‥このお宮は『大明神拾五社』と言って毎年霜月に此処で舞や祈祷が夜通し催されるとの事。
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助役サマがまた思い出した‥
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助役サマが一番輝いていた(今でも輝いているけど‥)メディアで働いていた頃に此処に取材に来た事があるらしい。夜に来て取材して帰ったらしいからどうも記憶が定かではなかったらしい‥ トホホ‥彼女の場合自分でリサーチして企画して運転して来るわけでなくて、助手席でウトウトしていると到着するコトを繰り返しているので、よっぽどのインパクトがないと脳裏に刻まれることがない‥のか整理の仕方が雑なのか‥? 
イメージ 12 さて、宿に戻って朝食を戴き女将と囲炉裏端で色々ハナシを伺う。以前あのレジェンドアニメ監督の宮崎氏も泊まりに来て色紙など残しているのを見せられる‥確かに霜月まつりとかをインスパイヤしているってローカルメディアで、言っているけどアレって各地の発祥の地と同じで全国でウチがウチがっ!ってみんな挙手している現象だよね‥センセイの足取りの紀行文とかあれば忠実にトレーサビリティの認証をしたいモノ‥
 女将によると、今週は保健所の監査があるらしい。それと来週からは登山のお客さんが増えると言う。コッチ側から南アルプスにアプローチするって首都圏目線では脳裏にもよぎらなかった‥。昨夜は吸い込まれるように寝てしまったが、もっと囲炉裏端でオハナシを聞かせて貰えば良かったかな?聴かせて貰えたかな?特に上客でもないしね‥
宿を後にしてからも助役サマは女将を疑ってスマナイ‥って何度も言っていた‥(o^-')b
 麓に宿泊してから登山なんて‥時間に余裕のある人の登山だよなぁ~なんて‥思うけど、昔は車道も舗装されても居ないだろうし、中央道も通ってなければよっぽど時間を掛けなきゃたどり着けないし、信州の山の奥の方のヒトが「お客さんが来るっ」て喜んでも、実は来易くなる半面帰り易くなるから泊まらずに帰っちゃうんだよね‥。この集落だって民宿はたしか2軒しかないみたいだし、当時長野市から取材班を組んで来た助役サマ御一行だって泊ったわけではないみたいだし‥。あんまり大勢だと手伝いを呼ばないと処理できないだろうしね‥。でも、また来てみようかな?FAX送って電話して確認するとか、前日も電話するとか、リスクは軽減させないとね‥
竹田城のイラスト