県道上高地公園線での落石事故での県の見解について批評していても建設的でないので、僕が以前従事した落石対策の事例について書くとしよう‥。

落石があれば施設の破壊にも繋がるし怪我をする人が居れば観光地のイメージにも繋がる‥。
そんな観光地の裏方の仕事に従事する機会に恵まれ?た訳で‥。
そんな観光地の裏方の仕事に従事する機会に恵まれ?た訳で‥。


(イメージとしては犯罪現場で証拠品を鑑識のヒトが横一列で探すアノ感じ‥)
各自呼子(ホイッスル)を持たされており石を落とす時に思いっきり吹き鳴らして周囲に注意を促がす‥
手こずる様な大きな浮石を確認したら、その班の作業が終るまで他の班員はひたすら斜面で待機になる。
落とせない疑わしい大きな浮石は立木にワイヤーネット等で固定‥だったかな‥。
常に横一列なので、理論上では落とした落石に当たるヒトは居ない‥
小雨の降る4月上旬の黒部の山中なんて結構寒かった‥(´ε` )
斜面には前年というか何年も前のワイヤーに固定された巨石が残っており、その浮石がどの様に管理されているかが確認できる。
黒薙温泉の露天風呂なんて黒部川の支流の黒薙川の絶壁下にある極上の極楽風呂なんだけど、ここの斜面の上の浮石は全部落とした‥。入浴者が「へぇ~ぁ~極楽ぅ~極楽ぅ~」なんて言いながら極楽へ旅立たない様にだ‥
さて、どんな人達が作業しているかなんだけど、黒部峡谷鉄道から地元建設会社が請負っており、その会社が人集めをして急斜面での作業を得意とする作業員を集め、はるばる僕らが長野から出張していた訳です‥。
もちろんその会社の社員さんなんかも居たけど、一緒の班にはならなかったな‥
もちろんその会社の社員さんなんかも居たけど、一緒の班にはならなかったな‥

ちなみに先日遊びに行った魚津の友人宅も、この時に以来のお付き合い‥。
そんな通称“浮石作業”なんだけど、東鐘釣橋落石事故があった頃から落石を防護する恒久的な施設として鉄骨だったりコンクリートだったりの施設が完成して来て人件費の掛る浮石作業は縮小傾向にある様だ‥
以上‥説明でした。

長野県の見解「急峻な斜面で(最初の落石直後は)調査は不可能と判断した」なんてのは“やるべきこと”やらず“不可能”なんて言っているに過ぎない‥。
ソコに作業員を送込み0時10分に死亡事故が起こっているにも関わらず、その20分後に更に落石から逃げようとした作業員が退避中に脚を骨折している。

地元ブロック紙の信濃毎日新聞では伝えていないが、県外の中日新聞では松本署が業務上過失致死傷容疑を視野に事故の予見・回避可能性と責任の所在を捜査している事と、松本労基署が労働安全衛生法への違反がなかったか調べを進めていると記述がある。
まさに県内だけの発表報道では世間が見えない‥。まぁ、地元新聞社はお役所あっての新聞だし‥
まとめ


ドウかな判るかな?ちなみに縮尺は同じです‥
黒部の浮石の作業では、午前午後で一箇所づつやっていたのに‥
黒部の浮石の作業では、午前午後で一箇所づつやっていたのに‥
指示する立場のお役所が『早く開通させないと‥』って思いが作業員を死に追いやってしまったのかな?
作業員さんの御冥福をお祈りすると同時に、自分もこの様な立場の時に“勇気ある作業中止”を決断出来る様にしなければと思う次第だ‥。( -_-)=з
作業員さんの御冥福をお祈りすると同時に、自分もこの様な立場の時に“勇気ある作業中止”を決断出来る様にしなければと思う次第だ‥。( -_-)=з
【参考資料】黒部峡谷鉄道オフィシャルサイト 雪害から設備を守る