牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

おぢいさんのランプ

通勤の車内では、『BossMaster』なる“サン電子”製の“ラジオ付きMP3録音&再生機”にて、主にNHK第一の色々な番組をMP3録音して、i-podに転送して聴いている。(結構面倒‥)

電車通勤時は車内の悪環境を、読書と言う一種の現実逃避にて掻い潜って辛抱していたが、車通勤ではそうはいかない。
そんな時に便利なのがi-pod&podcast番組だ。podocastの番組はなんと言っても無料なのがいい。
i-podを初めて購入した一昨年頃には少なかった番組数も今ではかなり増えている。
色々紹介してみたいけど、『ずく』がない‥

でも結局良く聴いているのはNHKを自分で録音したもの‥
日曜の夜22時15分~22時55分の40分間で放送されるラジオ文芸館「耳で聴く短編小説」が丁度通勤時間にピッタリで、ハンドルを握りながら耳を欹てている‥

今夜は夕方から降り始めた雨の中、アスファルトから湧き上がる湯気のような霧をハイビームで照らしながら帰って来た。

今宵のハナシは新見南吉作『おぢいさんのランプ』のアンコール放送だ。
NHK職員も夏休みを摂る為か、この時期は“アンコール”だとか“セレクション”とか言って再放送が多い。この番組も殆んどが再放送だ‥。そうそう、“アーカイブス”なんてのもあったね‥。
職員が手薄ならチャンネル増やさなければいいのに‥

さて、新見南吉氏(1913-1943)はご存知『手袋を買いに』『ごんぎつね』『赤いろうそく』で知られる児童文学の大御所です。
大御所って言っても、なんと教員等をお勤めされ29歳でお亡くなりになっている。
日本の文学者に多い様に、没後に評価が高くなったそうです。

『おぢいさんのランプ』は氏の出身地愛知県半田市辺りのハナシで、行灯(あんどん)しかなかった村に、ランプをもたらした己之助翁の若き日の物語。それを孫とのふれあいを通して現実(と言っても昭和初期)に繋げている。

なんだか、僕が父親から聞いている祖父の行商時代の話とシンクロ(相俟)して感慨の深いものでした。
行灯→灯油ランプ→電燈の時代のハナシを、ハイビームで照らされた夜道を眺めながら帰宅した時間は、なかなか“悦”な時間でした。

イメージ 1僕んちの縁側のランプ

【参考資料】
新見南吉記念館HP
新見南吉データ
データでは著作権の切れた作品が読む事が出来ます^^