牛歩村日記? Like a snail's pace?

日々平穏に暮らしていれば、自から幸せになれると言いますが‥?いろいろ雑音が‥

「隠し剣 鬼の爪」と、大平宿

金曜夜、テレビの電源を入れたら「隠し剣 鬼の爪」をやっていた。
山田洋二監督が藤沢周平人気に便乗して製作した地味な映画だ。
たそがれ清兵衛」は隣町の図書館でビデオを借りて一度見たことがある。
映画化された藤沢周平原作と言えば「蝉しぐれ」だが、電通&テレ朝ではパンチがないのか今ひとつピンと来ない‥。(興行的にって事で‥)
爺婆ラジオの定番「ラジオ深夜便」でも暫らくの間、「蝉しぐれ」の朗読をやっていた。
また、NHK教育で映画&テレビドラマ「蝉しぐれ」の監督の黒土三男氏が「人間講座」と言う番組で藤沢作品の事を熱く語っていたのも偶然見た事もある。
原作も読まねばって思って居るけど、なかなか今の生活環境では活字に手が出ない‥(´ε` )

で、「隠し剣 鬼の爪
藤沢作品2作をMIXして脚本を書き上げた様子。
この映画のタイトルは、よく覚えていた。
3年前に木曾に居た時、同僚と「妻籠宿」の山を越えた所にある「大平宿」に親睦会を兼ねて泊まりに行こう!と企画を練っていた頃、ちょうど映画のロケをやっているって地方新聞のこれまた地方欄で読んだのである。「ヘンなタイトル‥」って事で覚えていた。

その大平宿(おおだいらじゅく)は、南信州飯田市の西方中央アルプスの南端?の山の中、南木曾(なぎそ)町から飯田市に抜ける大平街道沿いにある。
『昔のままの宿場町が現存している』って噂を聞いていたので、4年前かな?助役と出掛けた事があった。それを思い出すと同時に、映画の中で何処で登場するのか心待ちにしていた。

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僕が生まれる頃までは集落として炭焼き等で生計を立てていたらしい。
立派な分校が現存している。

「五平餅」発案者はこの集落出身者ってハナシ。
飯田市が寄贈されたのか「NPO法人大平宿を残す会って言う法人が管理しているらしい。
とにかく昔のままの集落(宿場町)が現存している。もちろん電柱はあるけど‥
鍵を伊那側の街で借りて来て、素泊まりで宿泊も出来る。
僕らが行ったその日は、比較的新しく立て替えられた家屋に運動部の合宿みたいな連中が沢山居た。

この辺りの宿場町は街道に面した軒先部分のせり出した“出し桁”造りの家屋が多く、街道に面した土間が広く往来しただろう旅人を迎えていたと想われる‥。
さて、殆どのシーンをスタジオで撮影したと思われる映画もクライマックスを迎え、ロケ地は「主人公が苦悩の末旧友と決闘する」ってお決まりのシーンに出て来た。
たそがれ清兵衛」でも設定はかなり酷似している^^
だもんで、海坂藩(現鶴岡市)と言う庄内平野が藤沢作品の舞台なのだけど、一部の民俗系建築オタクには「違うぅ~!」って言われていたかも知れない。し、上手く映ってなかったかも知れない。^^
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さて、どの家屋に謀反人は立て篭もっていたのかな?
ココにはつげ義春氏は来ていないらしい。
会津の街道とか町並みの古風な所は多く残っている様だけど、大型バスが乗り入れる様なところらしい。
何度か行った、世界遺産の集落も同様。
でも、ココは違う。
確実に時が昭和40年代で止まっている‥。
時折迂回路を通り掛る大型バイクや乗用車の音がするくらいで、蝉の鳴き声しか聞えなかった‥。

助役は嫌がっていたけど、いつかは泊まりで来たい。
二人じゃあまりに寂しいから、同窓会なんかいいねぇ~^^